【ポーランド流で学ぶ】格変化と動詞の格支配の習得法はこれ!

ポーランド語の格変化と動詞の格支配の習得法! ポーランド語

ポーランド語を勉強中の方、格変化を学ぶだけでも大変なのに、動詞によって支配する格が決まっているとなると大変ですよね。今回は格変化とポーランド流の動詞の格支配の習得法をご紹介します。

動詞の格支配の習得法はポーランド人の主人が小学校で教わった方法です!この記事を読めば、ただ暗記するだけの勉強法から抜け出せますよ!

格変化は助詞の代わり

ポーランド語には日本語の助詞にあたるものがなく、名詞や形容詞そのものの語尾を変化させて表現します。格については7つありますが、会話で使うのは6つ。

ポーランド語例訳
主格Mianownik(M.)pudełk-o箱は
生格Dopełniacz(D.)pudełk-a箱の
与格Celownik(C.)pudełk-u箱へ
対格Birnik(B.)pudełk-o箱を
造格Narzędnik(N.)pudełki-em箱で(用いて)
前置格Miejscownik(Ms.)pudełk-u箱について
ポーランド語の格一覧

主格については主語になるので変化しません。

「箱の色」と言いたい時には
Kolor pudełka(コロル プデウカ)
と表現します。

※上の表にあるポーランド語という列に書かれている文字は、各格をポーランド語で表現した単語で、()内はその略です。

格変化は名詞、形容詞、単数、複数でそれぞれの格変化があります。一気にここにまとめるととても長くなるので、まずは名詞の単数についてまとめています。ポーランド語を学び始めて、こんなに変化させるものが多いのかととても驚いたと同時に、英語はすごくシンプルな言語なのだなと感じました。

ポーランド流の動詞の格支配の習得法

ポーランド流の動詞の格支配の習得法はズバリ、音で覚える例えば、Widziałam(見た)というと、主人にKogo?co?(誰を?何を?)と言われます。

これはポーランドの授業で動詞を習う時の方法だそうです。ポーランド人も動詞の格支配については授業で習うのであれば、その習得法を真似しましょう!その動詞が何を求める動詞なのかを音でセットにして覚えてしまうようです。

主格kto? co?誰が?何が?
生格kogo? czego?誰の?何の?
与格komu? czemu?誰に?何に?
対格kogo? co?誰を?何と?
造格z kim? z czym?誰と?何と?
前置格o kim? o czym?誰について?何について?
格変化の覚え方

例)子供を助ける。と言いたい場合。動詞はpomagaćで名詞は対格かと思いきや、pomagać(援助する)という動詞は与格を欲します。
 つまり
 Pomagam dziecku.
 という文章になるということです。

なので単語を覚えるときには、
szukać kogo czego(探す、生格)シュカチ コゴチェゴ
wierzyć komu czemu (信じる、与格)ヴィエジッチ コムチェム
のようにどの格を欲する動詞なのかも合わせて音で習得していきましょう!

kogo?czego?誰の?何の?

生格は日本語の「・・・の」に相当し、被修飾語の後に置きます。kogo?czego?誰の?何の?

男性名詞の生格の格変化は以下の通りです。

①活動体名詞(植物を除く生物)→aを付加

②不活動体名詞(活動体名詞以外のもの)→auを付加

例)król(王)→króla(王の):polój króla(王の部屋)

例)語幹の一部が変化するもの
  ołówek(鉛筆)→ołówka(鉛筆の):kolor ołówka(鉛筆の色)
  stół(テーブル)→stołu(テーブルの):cena stołu(テーブルの値段)

女性名詞の生格の格変化は以下の通りです。

①aをyに変える。

②語幹がk,gで終わる→aをiに変える

例)gazeta(新聞)→gazety(新聞の)
  droga(道)→drogi(道の)

中性名詞の生格の格変化は、o,eをaに変えるだけです。

例)czasopismo(雑誌)→czasopisma(雑誌の)
znaczenie(意味)→ znaczenia(意味の)

基本的にaに変えますが、aに変えて言いにくい場合はuに変わります。(細かい法則“この文字の後にはuを付ける“などはありますが、要するに変化させて言いづらくなるからuにしているのだと感じました。)


もともとaで終わるものが多い女性名詞はyかiに変えます。

komu?czemu?誰に?何に?

ポーランド語の与格は日本語の「・・・に」に相当します。komu?czemu?

男性名詞の与格の格変化は以下の通りです。

owiを付加する

例)Krzysztof(クシシュトフ)→Krzysztofowi(クシシュトフに)

uを付加するものが少数ある。

例)lew(ライオン)→ lwu(ライオンに)
   brat(兄弟)→ bratu(兄弟に)
   pan(さん)→ panu(さんに)
  kot(猫)→ kotu(猫に)

女性名詞の与格の格変化は以下の通りです。

①aをeに変える。

例)marchewka(人参)→marchewce(人参に)
gazeta(新聞)→ gazecie(新聞に)

語幹末で子音変換が必ず起こります。硬子音を対応の軟子音に変換させます。
p→p’,b→b’,f→f’,w→w’,m→m’,t→ć,d→dż,s→ś,z→ż,n→ń,
ł→l,r→rz,k→c,st→ść,zd→żdż,sł→śl,g→dz,ch/h→sz
要するにeに変化させて言いずらいので軟子音に変化させているということになります。

②iまたはyをとるものもある。
語幹が軟子音で終わる場合は語尾を取った形かyに変える。
例)kawiarnia(カフェ)→kawiarni(カフェに)
  ulica(通り)→ ulicy(通りに)

中性名詞の与格の格変化は、o,eをuに変えるだけです。

例)lekarstwo(薬)→ lekarstwu(薬に)
zebranie(集会)→ zebraniu(集会に)

男性は大体がowi(例外のuは個別で暗記)、女性が基本的にe、軟子音女性はiかy、中性はuに変えます

kogo?co?誰を?何を?

対格は日本語の「・・・を」に相当します。

男性名詞の対格の格変化は以下の通りです。

①活動体(植物以外の生物)→生格と同じ

②不活動体(活動体以外)→変化なし

女性名詞の対格の格変化は、aをęに変えるだけです。

例)gazeta(新聞)→gazetę(新聞を)

中性名詞の対格の格変化は、ありません。

※aをęに変えるだけです

z kim?z czym?誰と?何と?

造格は日本語の「・・・で」に相当する、手段方法を表します。または職業や属性を話す時にも使います。

男性名詞の造格の格変化は以下の通りです。

emを付加する

②語幹がk,gに終わる→iemになる

例)telefon(電話)→telefoem(電話で)
robotnik(労働者)→Jestem robotnikiem(私は労働者です)

女性名詞の造格の格変化は、aをąに変えるだけです。

例)siła(力)→ siłą(力で)
  Japonka (日本人女性) → Jestem Japonką.(私は日本人女性です。)

中性名詞の造格の格変化は、o,eをemに変えるだけです。

例)metro(地下鉄)→ metrem(地下鉄で)

※基本emに変化させ、aはąに変化させます。

o kim?o czym?誰について?何について?

前置格はna,po,wとともに用いられ、単独では使われません。

男性名詞の前置格の格変化は以下の通りです。

eを付加

例)zeszyt(ノート)→ zeszycie

②語幹末がk,g,h,ch→u

例)statek(船)→ statku

女性名詞の前置格の格変化は与格と同じです。

中性名詞の前置格の格変化は以下の通りです。

①oをeに変える

例)masło(バター)→maśle
女性名詞与格と同じ子音変換が起こる。

②語幹がg,k,ch/hに終わる→ oをuに変える

例)oko(目)→ oku

③eをuに変える

mieszkanie(住居)→ mieszkaniu

※基本的に与格の女性と同じ様に子音変換を伴うeに変化させます。ただ中性語尾eと中性語幹・男性語幹がg,k,ch/hの場合はuに変えます。

まとめ

なんでも音で覚えると結構記憶に残りますよね。

今回ご紹介した動詞の格支配の習得法で動詞を覚えつつ、基本的な格変化の単数名詞をマスターしていきましょう。

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