ポーランド名物のピエロギ、材料も味付けも簡単だったけど、なぜか失敗してしまった、もしくはこれから作ろうと思っている方のために手作りピエロギを失敗しないためのコツと、失敗してしまった時の解決法をご紹介します。
ピエロギはポーランドの一般的な家庭料理という事で一番初めに義母に教わったレシピです。10回以上作っている私の失敗談を元に書いていますので、参考にしていただくと失敗せずに作れると思います。
ポーランド名物手作りピエロギを失敗しないためのコツ3つ
実は私はピエロギを作るのがとても苦手でした。料理初心者+不器用というダブルパンチで何度か失敗しています。私の失敗談をもとに、失敗しないためのコツを3つ挙げています。
ズバリ、主に失敗する原因は生地です!
コツ①生地はグルテン幕ができるぐらいしっかりとこねる!
グルテン膜とはパン生地を作るときによく聞く言葉で、生地をこねた後に生地を伸ばすとできる薄い膜のようなものです。
このグルテン膜ができるぐらいしっかりこねると、生地がもちもちになります。逆にコネが足りないとモソモソした食感になってしまいます。
コツ②形成時に閉じ口をデザインするときにはできるだけ具の近くから!
形もかわいらしいピエロギは色々なデザインを入れるのも楽しみの一つ。ですが何も考えすに形成してしまうと仕上がりが残念なことになりかねません。具の遠くでデザインを入れてしまうと、デザインを入れたところと具の間に隙間が多くなり、茹でた後よれよれのピエロギになってしまいます。
具の近くからデザインを入れることで茹でた後もぷっくりとしたフォルムになります。
コツ③形成後は重ならないように並べる!
餃子のような感覚で重なるように並べてしまうと全てくっついてしまいます。出来上がり直前でこの失敗をしてしまうと、正直解決法はありません。私の場合、すべてくっついてしまい、剥がそうとすると生地が破れてしまい結局茹でることができませんでした。
では、この3つを頭に入れてピエロギを作っていきましょう。所々で小さなコツもご紹介しています。
ピエロギの材料
ピエロギの材料はとてもシンプルです。生地に必要な材料は以下の4つ。
- 強力粉・・・500g
- 油・・・・・90ml
- 塩・・・・・小さじ1
- お湯・・・・230ml
※油が多いように思いますが、その方が生地がもっちりとしておいしいです。
続いて中身の材料は以下の5つです。
- ジャガイモ・・・・・・中3個(400gくらい)
- 玉ねぎ・・・・・・・・中3個
- カッテージチーズ・・・250g
- 塩・・・・・・・・・・小さじ2
- コショウ・・・・・・・適量
※トッピングにお好みでソーセージ(おすすめ!)やサワークリーム。
このレシピはルスキエというピエロギの種類で一番基本のピエロギです。他にもキノコ入り、お肉入り、デザートの甘いピエロギもあります。主人の実家では基本的にルスキエのピエロギで、クリスマスの時だけキノコ入りのピエロギを食べるそうです。
ピエロギのレシピ
ピエロギはまず中身を作ってから生地を作ります。作り方は以下の通りです。
①まずはジャガイモの皮をむいて適当な大きさに切って茹で始めます。
②玉ねぎをみじん切りにしてあめ色になるまで炒めます(※)。あめ色に炒めてしまうのでざっくりとみじん切りで大丈夫です。(半分に切って根の部分を残して切っていくと簡単に適当な大きさのみじん切りができます。)
※あめ色玉ねぎを作るときのコツは、少し多めの油で強めの中火で炒めていくこと!時々差し水をして放置、水分がなくなったらフライパンに付いた焦げ目を玉ねぎにこすりつけるように炒めていく。これを数回繰り返すだけで簡単にあめ色玉ねぎができます!
③ジャガイモがほろっと崩れるくらいまでになったらお湯を捨てマッシャーで鍋の中でジャガイモをつぶします。(洗い物削減のため鍋で中身を作ってしまいます。ズボラですかね。)

④ジャガイモにカッテージチーズを入れて同じくマッシャーでつぶします。
⑤そこに半分のあめ色玉ねぎ、塩小さじ2とコショウを入れ混ぜていきます。(残りのあめ色玉ねぎは仕上げに振りかけるので取っておきます。)これで中身は完成!少し冷ましておきます。
※味付けのコツは、しっかりと塩味を付けること!塩小さじ2としていますがお好みで調整してくださいね。ここでしっかりと味をつけないと味がぼやけて美味しくなくなります。
ポーランド人にとってルスキエのピエロギが一番一般的ですが、日本人にとっては味がはっきりしないという理由から他の味のピエロギが好まれるようです。私も一番好きなピエロギはキノコのピエロギです。しかしルスキエもここで自分好みのはっきりした塩味を付ければキノコ入りにも負けないおいしさです!

⑥続いてピエロギの皮を作っていきます。まずは材料を計ってボウルに入れていきます。ボウルに強力粉、塩、油を入れ、油の所にお湯を注ぎスプーンでかき混ぜます。
⑦ある程度まとまったらボウルの中で手を使ってまとめ、まとまったらコネ台に出してこねていきます。
※生地作りのコツは①グルテン膜ができるくらいしっかりをこねましょう。②耳たぶくらいの柔らかさになるようこねます。一生懸命こねたけど耳たぶの柔らかさにならない場合はバターを追加して調整しましょう!詳細は次章の解決法を参照してください。

⑧こね終わったら生地を4等分に切り分け、一つを棒状に形成しさらに6~8等分にします。
※形成時の注意点は、残りの生地はボウルに戻し、まな板やラップなどで蓋をしておくこと。形成している間にほかの生地が乾燥してきれいに仕上がらなくなってしまいます。

⑨めん棒で約10cmくらいに伸ばして中身を乗せます。
⑩口をしっかりと合わせ形成していきます。綴じ目の形成はいくつかあるのですがここでは3つ紹介します。なるべくピエロギ同士が重ならないように並べておいてくださいね。(重ならないように並べたけどお皿にくっついてしまった!という事もありますから注意してください)

⑪-1 親指でホチキスを止めるみたいに跡をつけていく方法


⑪-2 フォークで跡をつけていく方法

⑪-3 つまんで形成していく方法


⑫たっぷりの水に塩適量と油大匙1くらいを入れて沸騰させます。形成が終わったピエロギを沸騰させたお湯に5~6個ずつ入れて茹でていきます。(鍋の大きさにもよるので個数はそれぞれ多すぎない量を入れてください。)
ピエロギを入れた後は鍋の底にくっつかないよう小さなざるなどで下からすくい上げるようにします。

⑬ピエロギが浮いてきて3分から4分程度茹でたら取り出し、あめ色玉ねぎをかけたら出来あがり!
(味がイマイチの時には次章の解決法を参照してください。)

食べるときにはお好みでサワークリームやソーセージをサイコロ状に切って焼いたものと一緒に食べます!
失敗したときの解決法
実際に作ってみたけど、どうも失敗してしまったという場合は原因は様々だと思いますが、私が経験した失敗の解決法をご紹介します。
失敗①生地をこねたけどなぜか硬くて耳たぶの柔らかさにならない場合
生地をこねたけどなぜか硬くて耳たぶの柔らかさにならない場合はバターを少しずつ足してみましょう。
私の経験上、水や油を足してしまうと多少柔らかくなったとして仕上がりがイマイチです。
失敗②しっかり味をつけたつもりだったけど、出来上がりの味がイマイチの場合
しっかり味をつけたつもりだったけど、出来上がりの味がイマイチの時はソーセージと一緒に食べましょう。茹でる前にいい味でも茹でで水分が入ると味がぼやけてしまうことがあります。
ピエロギルスキエは味がしっかりしているソーセージと相性がよいので、サイコロに切って炒めたソーセージと一緒に食べましょう。
失敗③形成後にピエロギ同士の生地がくっついて中身が出てしまった場合
形成後にピエロギ同士の生地がくっついて中身が出てしまった場合は、生地が破れてしまってもかろうじて形が保たれている場合であれば、焼いて食べましょう。茹でてしまうと中身も出てきてしまいます。もし形も無残な状態になってしまったら、生地はあきらめて中身だけ出して焼いて食べましょう。
ポーランドで冷めたピエロギはレンジで温めるよりもフライパンで焼いて食べることが多いです。一生懸命こねたのにくっついてしまったという原因は水が多い場合ですので、次回作るときには油の分量を増やしてください
まとめ
料理をしていて失敗してしまう時は多々ありますよね。何かしら解決法はありますので、手作りピエロギを失敗してしまった方、これから作ろうという方はぜひ今回ご紹介したコツやか失敗したときの解決法を参考にしていただければと思います。
他にもポーランド料理のレシピを紹介していますのでご興味ある方は是非チェックしてみてください。
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